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  • 執筆者の写真プラナビ編集部

河合建築物語

更新日:2020年8月28日



―かわいけんちくものがたり




江戸五街道の一つ 中山道。起点の日本橋から第一の宿場が板橋宿でした。

ここには地名の由来となった「板橋」があり、一説には板張りの橋が平安時代ごろから架けられていたとも言われています。現在はコンクリート製の橋となった板橋。この橋のたもとに拠点を構える工務店 河合建築はもうすぐ創業から100年を迎えます。

大工業を営んでいた初代 河合 芳一さんが、茨城県の日立より東京に拠点を移したのは1924年(大正13年)。前年の関東大震災の復興事業に参加するためであったと言われています。


そして2代目 河合 勤さんの時代1968年に株式会社河合建築が設立されました。

これは大工の地位改善・生活の向上を目的として、大工の社員雇用、そして社会保険、労災の給付などが受けられるようにした画期的なものでした。


3代目 現在の代表取締役 河合 孝(かわあい・たかし)さんは強調します。

「現在も大工全員が社員です。余計な心配をせず安心して、良い仕事をすることに集中してほしいのです。これは建築のクオリティにも繋がると考えます。また社員であれば途切れる事無く建築ノウハウを蓄積し、若手世代に伝えていくことが出来ます」

中途採用はせずに新人から育てる方針で、特に若手が棟梁を初めて任される現場では、先輩大工をサブ担当につけて見守るなど手厚いフォローをしているとのことでした。その先輩達は皆さんが建築雑誌の施工例に担当者として掲載される腕利きの大工です。


専務の河合 剛(かわあい・ごう)さんに家づくりについてうかがいました。


建築家とともに建材選びの出張をしたことや、手カンナにこだわった仕上げを行うことなど

いくつかのお話の中で「いい家づくりには、最適な設計、技術力のある職人(大工)、良い材料。この3つが必要です」と教えていただきました。



建材の吟味、大工の育成・技術継承を行い、建築家に寄り添って家づくりを行う。この姿勢こそ有名建築家からの評価が高い理由だと思いました。 



代表に座右の銘をうかがったところ

「工夫をすればできないことは無い」を先代から継承しているとのことでした。

「設計士のプランに対して『できない』と言うのは怠慢だと思います。新しいことに挑戦する、常に勉強する。覚悟、工夫、勉強が必要です。施主、設計者の思いを形にすることに全力で取り組んでいます。他の工務店でできない仕事もどんどん頼まれるようになってしまいましたが」 と苦笑いもされていました。


創業から1世紀、大工の地位向上を目指してから半世紀。

河合建築はこれからも家づくりに欠かせない工務店であり続けることでしょう。


家を”買う”ものから"創る"ものへ

プラナビ編集部


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