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  • 執筆者の写真プラナビ編集部

木村工業物語

更新日:2020年8月28日

―きむらこうぎょうものがたり




建築家が自分の家を建てる。それは自己表現としての家づくりになることは間違いありません。存分に自らの思いを注ぎ込み、細部にまでとことんこだわった設計・デザインに仕上げていくことでしょう。しかしながら、その建築家自身の熱い思いをしっかりと受け止め、実現できる工務店に出会うことは簡単ではありません。

その中でも、高いレベルの要望を実現し多くの指名を受ける工務店があります。それが木村工業です。



1968年 コンクリートの型枠工事業で創業した木村工業。現在は共同住宅を含めた住宅建築施工が主要領域で、2代目 木村右文(きむら・みぎふみ)さんが率いています。

建築事務所からの指名で受ける案件がほとんどで その技術の高さで有名なコンクリート建築を得意としています。一方で、「最小限住宅」などで著名な建築家 増沢洵(ますざわ・まこと)氏と関わりの深いマネージャーをチームに迎え、木造建築領域での展開もしています。


50社が避けた難工事を引き受けたり、木村工業の施工可能時期にあわせて設計事務所側が日程調整を行うなど、まさにこの業界に欠かせない企業と言えるでしょう。


木村さんが社内で共有するモットーです。

「すべてにおいて隠し事をしてはいけない、嘘をしてはいけない。間違いは誰にでもあるが、正直に話をして、関係する人々と共有して、迅速に対応する」

技術力が高いだけでは、指名を受け続けることはできません。このクリアで正直な姿勢も評価されるべき所以であると思いました。


また建築家との打ち合わせでは 単純にYESとせず、施工担当会社としての提案を心掛けているとのことでした。

「見積段階から分析医のように、解剖、分解をして改善ポイントを探っていく」

特に近年では 集中豪雨の影響を考慮するようにしているとのことでした。


「アクロバティックなデザインの住宅は、作ること、完成させることに一生懸命になりがちです。雨・水の影響などは、建築家がわかっていても気づかない部分がどうしても出てきます。完成後の側溝・グレーチング追加など、やはり難しい部分があるので、なるべく早期に改善できるよう促します」

コンクリート打放建築を手掛ける中で、増沢洵氏の設計を見て伝統的な日本家屋の軒、屋根勾配の雨・水に対する効果などに気づくことも多いとのことでした。


建築家の自邸やコンクリート打放しなどデザイン性の高い住宅を手掛けられている木村さんですが、ご自身は意外にも 真壁の木造住宅にお住まいとのことでした。また、法隆寺、四天王寺などの建築を年に一度は拝観されるそうです。

常に技術を磨き、良いものを造る、真摯な印象の木村さん。その社長が率いる木村工業はこれからも日本の住まいづくりに欠かせない企業であり続けることでしょう。


家を”買う”ものから"創る"ものへ

プラナビ編集部


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